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平和大通り カフェや広場 広島市計画案「パークPFI」活用 26年度までに整備 意見募集

 広島市は、市中心部の平和大通りのにぎわいづくりの基本計画案をまとめた。緑地帯を公園に指定して民間の資金やノウハウを生かす「パークPFI」制度を活用し、2026年度までにカフェなどの飲食店や交流広場を整備する。市は計画案に対する市民の意見を24日まで募っている。(余村泰樹)

 パークPFIは、公募で選ばれた民間事業者が公園に売店などの収益施設を設け、売り上げの一部を公園整備に還元する制度。平和大通りは現在、緑地帯を含めて市道の扱いで、常設の飲食施設は営業できない。計画案では、市が中区内の平和大通り(約2・6キロ)の緑地帯を公園に指定。民間事業者がカフェなどの飲食店と、市民たちが自由に憩える広場を一体的に整備する。同じ事業者が運営や維持管理も担う。

 市は今回募った市民の意見を踏まえて22年2月に基本計画をつくる。22、23年度には沿道の町内会や企業が、飲食店や広場の位置などを考えるワークショップも開く。民間事業者は24年度に公募し、25年度から設計や工事に入る予定だ。

 工事の完了は、JR広島駅南口(南区)の再整備が終わる26年度を目指す。新駅ビルの完成など玄関口のリニューアルに合わせ、平和記念公園や縮景園を訪れた観光客が平和大通りも巡るようにしたい考えだ。市観光政策部は「平和大通りを観光客が回遊する拠点にしたい」としている。

(2021年12月3日朝刊掲載)

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