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核禁止条約批准や会議参加 国への意見書案を討議 広島市議会 長崎との連携視野

 広島市議会の平和推進会議は3日、核兵器禁止条約への署名・批准などを国に求める意見書の提案について検討を始めた。長崎市議会にも提出を呼び掛けており、被爆地の市議会が連携して国に行動を促す狙い。

 代表を務める佐々木寿吉議長が、条約への早期署名・批准▽来年3月に予定される締約国会議へのオブザーバー参加▽核兵器保有国などへの署名・批准の要請―を国に求める意見書案を提案した。市議会定例会の最終日の15日に提出し、可決したいとの意向も示した。提案を各会派に持ち帰り、8日に意見書の内容を協議する。

 同会議は6月に制定した平和推進基本条例を踏まえて設置。10月の初会合では長崎市議会と連携する活動計画を作った。同条約への署名・批准などを求める意見書は、広島市議会から長崎市議会に持ち掛けた。長崎側は10日の本会議に意見書案を提出する。

 佐々木議長は「被爆地の議会が歩調を合わせることで国に働き掛ける効果も高まる。核兵器廃絶に向け、国に主導的な役割を果たすよう求めたい」と述べた。

 広島市議会はこれまでに3度、条約への早期署名などを求める意見書を可決している。(余村泰樹)

(2021年12月4日朝刊掲載)

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