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平和への思い 若者たちが広げる 「桐生織」折り鶴 幟町小へ

群馬の中1発案 企業巻き込み制作

 群馬県桐生市の伝統織物「桐生織」で作った幅1・2メートルの大きな折り鶴が4日、平和記念公園(広島市中区)にある原爆の子の像のモデルになった佐々木禎子さんの母校、幟町小(同)に贈られた。桐生市の中央中1年園田莉菜さん(12)が「平和について考える思いを広げたい」と制作を呼び掛けた。同小は校内の「のぼり平和資料室」に展示する。

 ピンクの生地に、桐生市周辺に自生するカッコソウの花をあしらったデザイン。園田さんや同市遺族会のメンバーたち9人が同小を訪ね、市民から集めた千羽鶴とともに寄贈した。

 園田さんは昨年秋、母と同公園を訪れ、原爆の子の像の由来を知った。各地から届けられた折り鶴の多さにも心を動かされ「桐生織で折り鶴を作りたい」と決意。共感の輪が広がり、今年2月ごろから地元企業などの協力を得て制作した。

 受け取った同小6年松本楓花さん(11)は「大切に展示し、平和の輪を広げたい」と話していた。(高本友子)

(2021年12月5日朝刊掲載)

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