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広島世界平和ミッション 第二陣が帰国 対話に手応え 中国・韓国訪問

 中国と韓国で被爆の実態を伝え、戦争や植民地支配をめぐる歴史認識を語り合った広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)の第二陣が八日、二十日間の旅を終えて広島に戻った。

 被爆者の福島和男さん(72)=広島市佐伯区=らメンバー四人と同行の記者、カメラマンの六人は、ソウルから広島空港に到着した。最年少の東京大三年森上翔太さん(20)=廿日市市出身=は「中国の人々は原爆投下は日本が引き起こした戦争の結果だと言い、韓国では植民地支配の責任を厳しく問われた。彼らの歴史観も踏まえ、ヒロシマの事実と教訓を伝えていきたい」と話していた。

 一行は、北京大で被爆資料や記録写真を紹介するなど本格的な被爆証言の場を持ち、ハルビンや南京では日本軍の被害者らの声に耳を傾けた。続く韓国では、元韓国原爆被害者協会長の郭貴勲さん(80)と合流し、在韓被爆者の体験を記録する市民団体や高校の歴史教諭らと歴史認識をどう分かち合い、北東アジアの平和と友好につなげるかについて議論を重ねた。

(2004年7月9日朝刊掲載)

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