×

ニュース

平和のうねり 山口から ヒロシマデーに250人参列

 「山口のヒロシマデー」の6日、山口市の県原爆被爆者支援センターゆだ苑は同市江良の原爆死没者之碑前で原爆死没者追悼・平和式典を開いた。遺族ら約250人が参列し、死没者の冥福と核兵器廃絶を願って祈りをささげた。

 昨年の式以降、遺族らから原爆死没者名簿への登載希望のあった被爆者13人の名簿と、3人の遺骨の一部を納骨堂に収納。約10万8千羽の折り鶴が碑に奉納された。

 広島市で入市被爆した林三代子さん(73)=防府市本橋町=は「被爆者の思いを背負い、平和のうねりを起こしたい」。祖父母が長崎市で被爆した公務員の垰野高範さん(30)=山口市錦町=は「原発再稼働に向けた動きがあることを危惧している」と話していた。

 県医務保険課によると、県内の被爆者健康手帳所有者は3月末現在3641人で1年前より237人減った。平均年齢は80・5歳。山口のヒロシマデーは1973年9月6日、現在の碑の近くで被爆者の遺骨発掘作業が始まったことにちなみ、75年から毎年この日に式典が開かれている。(藤田龍治)

(2013年9月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ