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広島世界平和ミッション 第三陣、ゲルニカ訪問 内戦の空爆生存者と懇談

 【ゲルニカ22日森田裕美】スペイン訪問中の広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)第三陣は二十二日、北部バスク地方の町ゲルニカを訪ね、スペイン内戦中の一九三七年に無差別爆撃を受けた空爆の生存者と互いの体験を語り合った。

 ミレン・サバラさん(84)ら四人が、フランコ将軍を支援したナチス・ドイツ軍による猛爆で多くの住民が犠牲となり、ピカソの大作「ゲルニカ」でも知られる悲劇を説明。サバラさんは「避難した教会も爆撃された」と生々しく語った。

 それを受け、被爆者の細川浩史さん(76)=広島市中区=と胎内被爆者の石原智子さん(58)=安佐南区=が、「人の命を奪う行為は絶対に許されない」と原爆ドームなどの写真を見せながら、ヒロシマを紹介した。

 住民らは写真を食い入るように見つめ、「被害を受けた側にも与えた側にも、痛みが残るのが戦争。繰り返してはならない」と話していた。

(2004年7月24日朝刊掲載)

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