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連載・特集

広島世界平和ミッション 中国編 歴史を見つめて <5> 七三一

 午後八時半発、翌午前七時二十分着。特急寝台列車はノンストップで平原をひた走った。「広島世界平和ミッション」の第二陣は、北京から北東千二百四十八キロのハルビンへと向かう。日本が武力で「建国」し、忘れ去った「満州国」へと―。

 黒龍江省の省都ハルビンは、かつて関東軍防疫給水部、通称七三一部隊があった。生物兵器を開発し、実戦でも使った部隊の跡=写真=を訪れた。地元は、戦禍の遺跡として世界遺産への登録を目指していた。

(2004年7月30日朝刊掲載)

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