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「ヒロシマ 伝えたい」NPOなど 20年東京五輪決定

 2020年夏季五輪の東京開催が決まって一夜明けた9日、広島市ではヒロシマを世界に知らせるチャンスとの期待が広がった。

 「ヒロシマの被爆体験と復興の歴史を知ってもらう絶好の機会」と話すのは、国際平和教育を進めるNPO法人ANT―Hiroshima(中区)の渡部朋子理事長(59)。

 東京五輪は7月24日から8月9日までの予定。広島市は75回目の原爆の日を迎える。「原爆投下の時刻に黙とうするセレモニーを開いてほしい」と期待した。

 平和を基点にまちづくりに取り組むNPO法人ひろしまジン大学(中区)の平尾順平学長(37)は、東京―広島間の無料ピースバスの運行を行政などに提案。「私たちもそれに合わせ、多くの来訪者と語り合う機会をつくりたい」と思い描く。

 1994年の広島アジア大会では、公民館単位で選手と交流する「一館一国運動」が広がった。いまもネパールの医療支援を続ける「楠那ネパール友好協会」の松末邦雄事務局長(74)は「アジア大会をきっかけに、たくさんの友人ができた。五輪も国際平和や国際協力を体感できる場にしてほしい」と願う。

(2013年9月10日朝刊掲載)

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