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ハワイ移民史 伝えるCD 広島の畝崎さんら制作 絵本を基に英語で朗読

 第2次世界大戦前、米国ハワイに渡った移民の歴史を日英両語でつづった絵本「ヒロシマとハワイを結ぶ物語」を基にした英語の朗読CDが、20日発売される。絵本を作った通訳の畝崎雅子さん(55)=広島市中区=は「英語だけではなく、広島とハワイの歴史を学ぶ教材として、高校生や大学生に聞いてほしい」と話している。

 CDは62分。絵本に収められている二つの物語を、広島YMCA外語学院(中区)名誉学院長の鶴田マリさんが、英語で朗読した。

 物語は、畝崎さんが2002年、広島県からの移民が多いハワイを訪れ、日系人26人から聞き取った話を基に創作した。「お話をしてよ、おじいちゃん」と「ハワイのおばあちゃんからの手紙」の2編で、08年に絵本(A4判、32ページ)にまとめた。

 ともに、日系2世のお年寄りが孫に一家の歴史を伝えるストーリー。日本と米国が戦う中、敵国人として扱われるなどの困難に直面しながら、ハワイで生き抜いてきた日系人の歩みをつづっている。

 CD制作のきっかけは、絵本を読んだ学校の英語講師らから寄せられた「英会話教材用に英語の音声がほしい」との要望。昨年8月から準備を進めてきた。千円。トモコーポレーション(中区)が販売。絵本は600円。Tel082(502)0428。電子メールtomo@tomo―corp.com(増田咲子)

(2013年9月10日朝刊掲載)

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