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郷土資料館の展示設置 移転予定の中央図書館に広島市計画 模型や写真 歴史など発信

 広島市は14日の市議会総務委員会で、JR広島駅前の商業施設「エールエールA館」(南区)に移転を予定する中央図書館内に、郷土資料館(同)の展示コーナーを設けると明らかにした。併せて移す映像文化ライブラリーとこども図書館とともに、歴史や文化の発信拠点としたい方針。

 市によると、新図書館は「図書と映像」「広島を知る」「こども」の3エリアで構成。「知る」エリアの一角に郷土資料館のサテライトとして展示コーナーを設け、同館所蔵の模型や写真、衣装などを並べる。広島の地形や自然▽近現代の歴史▽民俗▽名所旧跡―を紹介し、市内の観光に誘う機能を担う。「知る」エリアには、広島ゆかりの作家の文学資料や被爆文献も展示する計画だ。

 「図書と映像」エリアには、飲み物を飲みながら読書ができる閲覧スペースを整備。「こども」エリアは、おしゃべりをしながら読書ができるコーナーや授乳室を設け、親子で楽しめるようにするという。

 市はこの整備案に関する市民の意見を20日から2022年1月14日まで募った上で、同年3月までに基本計画をまとめる。24年度の着工、25年度の移転開館を目指している。市生涯学習課の田渕哲則課長は「市民の意見を基本計画や運営に反映し、魅力的な施設にしたい」としている。(余村泰樹)

(2021年12月15日朝刊掲載)

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