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東日本大震災2年半 陸前高田で安らぎの調べ 広響メンバーが16日

 広島交響楽団のメンバーでつくる弦楽四重奏団が16日、東日本大震災の被災地である岩手県陸前高田市で「復興コンサート」に臨む。震災後、身元不明の遺骨が安置された山寺が会場で、被災者たちに安らぎを届ける。

 メンバーは、バイオリンの潮田孝子さん、掛本麻里さん、ビオラの永井啓子さん、チェロの岩橋綾さん。曹洞宗の名刹(めいさつ)・普門寺の本堂で約1時間、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」「ユーモレスク」などを奏でる。

 同寺では、「未来への記憶」プロジェクトとして、被災者たちの手で「五百羅漢」の石像を彫る取り組みが進む。住職らでつくる実行委員会が、石像の開眼供養に合わせてコンサートを企画。プロジェクトに協力する日本オーケストラ連盟を通じて広響に出演依頼が届いた。

 広響メンバーが公式に被災地を訪れるのは初めて。潮田さんは「心に染み、光が差し込むような演奏をしてきたい」と話している。(松本大典)

(2013年9月12日朝刊掲載)

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