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広島の遺族「武力攻撃だめ」 在日米大使館で9・11追悼式

 米中枢同時テロの犠牲者追悼式が11日、東京都港区の在日米大使館であった。日本人遺族として出席した広島市安芸区の伊東次男さん(78)は「どんな理由でも武力攻撃はやめてほしい」と訴え、米国のシリア攻撃の可能性に懸念を示した。

 大使館員をはじめ、日本の外務省職員、遺族たち約100人が参加。京都市の銀閣寺の協力で、ゆかりの家元たちがお茶とお香、生け花をささげ、犠牲者の冥福を祈った。

 カート・トン臨時代理大使は、東日本大震災も踏まえ「日本人と米国人が危機的な状況で助け合えるのは、お互いを尊敬しているから。特別な友情が日米関係の基礎だ」とあいさつした。

 伊東さんは、テロで富士銀行(現みずほ銀行)ニューヨーク支店勤務だった長男和重さん=当時(35)=を亡くした。式後、「献茶は良いアイデアで感激した。テロでも武力攻撃でも、人を殺すのはいけない。シリア情勢も話し合いで解決してほしい」と話した。(藤村潤平)

(2013年9月12日朝刊掲載)

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