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ウィーンに被爆石記念碑 平和公園で贈呈式

■記者 久行大輝

 被爆した広島市役所旧庁舎の敷石を使う平和モニュメントが、日本と国交樹立140周年を迎えたオーストリアの首都ウィーン市に建立される。広島オーストリア協会とウィーン墺日協会の記念事業で、27日、中区の平和記念公園で被爆石の贈呈式があった。

 同国に運ぶのは、市が保管してきた長さ180.5センチ、幅72センチ、厚さ15.5センチの敷石。式ではウィーン墺日協会のゲオルグ・イリッヒマン代表が「ウィーンの市民はモニュメントを前に、ヒロシマと世界平和の大切さを考え続けるだろう」とあいさつ。被爆石はトラックで成田空港に向かった。

 モニュメントは被爆し、白血病で亡くなった佐々木禎子さんをモデルに小説を書いた同国のカール・ブルックナー氏の出身地の地区にこの秋建立。日、独、英の3カ国語で「世界平和」と刻む計画だ。

(2009年2月28日朝刊掲載)

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