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連載・特集

広島世界平和ミッション フランス編 崩れぬ神話 <4> 劣化ウラン弾

 パリ郊外で暮らす元小学校長アラン・アカリエスさん(61)=写真=は一九九七年、最愛の長男を白血病で亡くした。長男は九三年に旧ユーゴスラビアの国連平和維持活動に従事。当時、同地域で劣化ウラン弾が使われた証拠はないが、可能性は否めないと、被害者団体の事務局長として真相解明に努める。

 しかし兵器輸出国フランスの軍事政策の下、真実をつかみ、補償を勝ち取るのは至難の業。被爆地からのミッションメンバーを前にアカリエスさんは、胸の痛みを吐露した。

(2004年9月16日朝刊掲載)

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