×

ニュース

はだしのゲン閲覧制限問題 議会委で騒動を陳謝 松江市教育長

 漫画「はだしのゲン」の閲覧制限問題について、松江市教委の清水伸夫教育長は12日、市議会教育民生委員会で経過を報告し「全国的な議論を呼び、お騒がせした」と陳謝した。

 市教委は「ゲン」の閲覧制限を小中学校に要請した事実を、昨年11月の同委員会(8人)でゲンを「不良図書」と発言した委員だけに伝えていた。この日の委員会では「当時の委員長など他の委員には報告しなかったのはなぜか」「きちんと事後報告してほしい」などと批判が出た。

 清水教育長は報告しなかったことに「報告しないでいいと安易に判断した」と説明。1委員だけへの報告については「真偽が定かでない」とした。

 別の委員は「他の反戦資料と読み比べ検討すれば、ゲンのレベル(の高さ)が分かったのではないか」と指摘。古川康徳副教育長は「平和教材として優れている」とした上で「(比較検討しなかった点も)手続き上の不備に含まれる」とした。

 市教委は、ゲンの「表現が過激」として、昨年12月とことし1月の2度、小中学校長に閲覧制限を要請した。8月に発覚し、全国から批判が相次いだため要請を撤回した。(土井誠一)

(2013年9月13日朝刊掲載)

年別アーカイブ