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宗教者も核廃絶支援を 広島 世界会議日本委シンポ

 世界宗教者平和会議(WCRP)の日本委員会は13日、宗教者が核軍縮に果たす役割を考えるシンポジウムを広島市中区の広島国際会議場で開いた。宗派を超えた30団体、約80人が参加した。

 「核兵器廃絶の課題」「宗教者の役割」など四つのテーマで、被爆者の石井冨美子さん(86)=東区、中国新聞社ヒロシマ平和メディアセンターの田城明センター長(65)たち4人が問題提起した。

 広島平和文化センター前理事長のスティーブン・リーパーさん(65)は核兵器の非人道性に焦点を当て核軍縮を推し進める国際的な動きを解説。「被爆国日本は支持を表明していない。政府を動かすには世論の高まりが必要」と訴え、宗教者の後押しに期待した。

 秋葉忠利前広島市長(70)は「期限のない目標は夢にすぎない。核兵器廃絶の運動にも時間枠を盛り込むことが大事だ」と訴えた。WCRP青年部会の杉谷義恭幹事(32)は「署名キャンペーンなど実践的な活動に取り組み、核軍縮に向け機運を盛り上げたい」と述べた。

 WCRPは11月19~22日、オーストリア・ウィーンで世界大会を開く。日本委員会はシンポの議論を基に提言をまとめ、世界大会に届ける。(田中美千子)

(2013年9月14日朝刊掲載)

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