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被爆ピアノ ♪ 優しい音色 ♬ 府中 市民ら5組が演奏

 核兵器廃絶や平和への願いを込めた被爆ピアノの演奏会が18日、府中市府川町の市文化センターであった。公募で選ばれた市民たちが優しい音色を奏でた。

 市内外の5組が1組ずつステージに上がり、合唱団の伴奏や2人一組の連弾などを披露。歌手ベット・ミドラーの「The Rose」を弾いた福山市〓田町の医療事務員金光希良莉さん(23)は「あらためて平和への思いを強くした」と話した。

 ピアノは、爆心地から2・6キロの広島市南区の民家で被爆したアップライト型。爆風によるガラス片の跡などが残る。修復した同市安佐南区の調律師矢川光則さん(69)は「ピアノを引き取る際、当時を思い出して号泣される被爆者もいる。被爆者の気持ちに思いをはせてほしい」とあいさつした。生協ひろしま(廿日市市)と府中市が企画し、約200人が聞き入った。(野平慧一)

(2021年12月19日朝刊掲載)

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