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記録集の英語版オンライン公開 15年の核被害者フォーラム

 広島と長崎の市民団体が主導して世界からヒバクシャを招き、広島市内で2015年11月に開かれた「世界核被害者フォーラム」の報告記録集の英語版が完成。PDFがオンライン公開された。核実験、ウラン採掘、原発事故や劣化ウラン弾の被害者たちの訴えと、医師や科学者による報告を収録している。

 来春に予定される核兵器禁止条約の第1回締約国会議を前に、条文が記す「被害者」の実態を広く伝えようと、フォーラム実行委の共同代表を担った嘉指信雄神戸大名誉教授たちが中心となって作成した。

 昨年出版にこぎ着けたフォーラム報告記録集「核のない未来を!」から約130ページを抜粋し、広島と長崎のカトリック関係者たちで昨年結成した「核なき世界基金」の助成金を得るなどして翻訳。同基金のウェブサイトにアップした。

 実行委の事務局長を務めた「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」(HANWA)の森滝春子顧問(82)は「締約国会議の議場に届けて、核被害に苦しむ人たちのために何をすべきか、問題提起したい」と力を込める。https://nuclear-free.net/en/ (金崎由美)

(2021年12月20日朝刊掲載)

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