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プリンスホテル主会場 G7広島誘致 市と県が計画案提出

 2023年に日本で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)の広島市への誘致を目指している市と広島県は20日、主会場にグランドプリンスホテル広島(南区元宇品町)を想定した誘致計画案を外務省に提出した。16年にサミットに先立つ外相会合の会場となった実績や警備面から適地としている。

 計画案では、外相会合や15年の国連軍縮会議など国際会議を開いてきた実績に加え、元宇品町が海に囲まれ、出入り口が橋1本で警備しやすい点から同ホテルを主会場と想定。国内外の報道陣の取材拠点となる国際メディアセンターの候補地には広島国際会議場(中区)と県立総合体育館(同)を挙げた。

 このほか、広島開催の意義を「原爆の被害から復興した広島で国際課題の解決に対話を重ねることで、国際社会の連帯や人類繁栄に向けた道筋を強くアピールできる」と主張。広島空港(三原市)から会場への距離や移動時間、出席者が泊まる市内のホテルの収容能力を盛り込んだという。

 市と県の担当職員がこの日、外務省の担当職員に計画案を手渡した。市と県は来年1月、地元の経済界と平和、観光団体で誘致推進協議会を設立し、初会合を開く予定。市は「今日が国への正式な誘致表明となる。今後、国への要望活動など官民一体で実現に向けて取り組みたい」とした。

 23年のサミットを巡っては福岡県・市、愛知県・名古屋市も誘致を目指している。広島市が開催地に名乗りを上げるのは00、16年のサミット以来3度目となる。(余村泰樹)

(2021年12月21日朝刊掲載)

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