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フクシマ救済ヒロシマから 日弁連、来月大会

 日弁連は10月3、4の両日、第56回人権擁護大会を広島市中区中島町の広島国際会議場で開く。広島県での開催は1969年以来2回目。「放射能による人権侵害の根絶をめざして」をテーマの一つとし、ヒロシマから福島第1原発事故の被害救済の方策を考える。

 3日は三つの分科会ごとにシンポジウムを開催。うち一つで放射能と原発の問題を取り上げる。京都大原子炉実験所の今中哲二助教や、原発事故の責任を追及している福島原発告訴団の武藤類子団長たちが登壇。講演やパネル討論をする。菅直人元首相にも来場を要請しており、事故当時の状況をインタビューする予定。

 広島弁護士会の小野裕伸会長は「(広島市の松井一実市長が8月6日の平和記念式典で読み上げた)平和宣言で、核兵器は絶対悪と表現された。では原発はどうか。それを広島で議論することに意味がある」と話す。

 他の分科会のテーマは、憲法改正問題などを考える「なぜ、今『国防軍』なのか」と、格差の拡大に関する「『不平等』社会・日本の克服」。4日にある大会で、それぞれのテーマで決議を採択する。

 3日のシンポジウムは入場無料。放射能問題の分科会は正午~午後7時、他の二つの分科会は午後0時半~6時。4日の大会は弁護士を対象とする。日弁連人権第一課Tel03(3580)9815。(長久豪佑)

(2013年9月17日朝刊掲載)

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