×

ニュース

広島県保険医協 全面救済求める 黒い雨指針改正案で声明

 広島原爆の「黒い雨」に遭った人の被爆者認定を巡る厚生労働省の指針改正案にがんなど11疾病の発症が要件に残ったことについて、広島県保険医協会は28日、全ての被爆者の救済を求める声明を出し、岸田文雄首相と後藤茂之厚労相、県、広島市に送った。

 声明では被爆者援護法が被爆者認定に際し、11疾病を要件としていないと指摘。7月の広島高裁判決も疾病を要件にしていないとし「国が司法判断をゆがめている」と批判した。長崎原爆の被爆体験者を対象にしていないことも非難した。

 改正案の受け入れを決めた広島県と広島市に対しては「受け入れることなく、全ての原爆被害者が救済される指針策定を国に要請しなくてはならない」と求めた。

(2021年12月29日朝刊掲載)

年別アーカイブ