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初の情報収集兼務 中東へ 海自呉の護衛艦 海賊対処へ出港

 アフリカ東部ソマリア沖アデン湾での海賊対処活動などに当たる海上自衛隊の護衛艦さみだれ(4550トン)が9日、母港とする呉市の海自呉基地を出港した。政府は昨年末の閣議で、それぞれ海賊対処と情報収集活動のため中東海域に派遣している護衛艦2隻を1隻に集約することを決定。さみだれは情報収集も兼務する初の護衛艦となる。

 同日、基地内で出国行事が開かれた。中曽根康隆防衛政務官は「今回から情報収集活動の任務が加わった。わが国の生命線といえる極めて重要な海域。国民の生活に直結する」と訓示。海上保安官8人を含めた計224人の乗組員は、家族や隊員たち約330人に見送られて出港した。今回は新型コロナウイルス対策として、日本近海で14日間の訓練をして乗組員の健康観察をした上で現地に向かう。

 さみだれが海賊対処の任務で派遣されるのは5度目。民間船舶の護衛や「ゾーンディフェンス」と呼ばれる監視活動のほか、オマーン湾などでの情報収集を担う。(上木崇達)

(2022年1月10日朝刊掲載)

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