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「米軍から返答なし」 外務省 岩国基地内の酒提供

 新型コロナウイルス感染拡大の要因とみられる米軍岩国基地(岩国市)内で一部の飲食店が酒の提供を続けている問題を巡り、外務省が12日に米軍側へ事実関係を照会したものの、同日夕までに詳しい返答がなかった。地元住民たちの不安や疑問に答える姿勢が米軍側に欠けていることが改めて浮かび上がった形だ。

 山口県が「まん延防止等重点措置」を適用した岩国市と和木町で要請している酒の提供停止は、米側に大きな権限を与える日米地位協定によって在日米軍基地内に効力が及ばないのが実態だ。同協定を所管する外務省日米地位協定室は、中国新聞の取材に「(酒類提供継続の)報道を受けて事実関係を照会したが、米軍からは『確認する』との返答があっただけだ。まだ詳細は分からない」とした。

 松野博一官房長官もこの日、2度の記者会見で「事実関係を確認中だ」と繰り返し、米軍側に提供停止を働き掛けるかどうかなどについても回答を避けた。最終的には「詳細は外務省にお尋ねいただきたい」としていた。(樋口浩二)

(2022年1月13日朝刊掲載)

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