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連載・特集

広島世界平和ミッション ロシア編 冷戦の航跡 <4> 科学の力 

 秋の極東を飛び立った平和ミッション第四陣メンバーはロシアの首都モスクワに降り立った。昼間の気温は五度。首都は冬を迎えていた。一行は政府高官や科学者に、原子力潜水艦をはじめ核軍縮の現状などについて尋ねた。初日はロシア科学アカデミー付属の放射線医学研究所のバレリー・ステパネンコ博士(59)に会った。広島大原爆放射線医科学研究所で研究した経験もある被曝(ひばく)線量調査の専門家。隠され、ねじ曲げられた核被害の実態を科学の力で解明し続けている。

(2004年12月6日朝刊掲載)

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