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連載・特集

広島世界平和ミッション ロシア編 冷戦の航跡 <6> 死の川 

 原潜や核弾頭の解体で出た放射性物質の行き着く先は、どうなっているのか―。その疑問を抱いて平和ミッション第四陣メンバーは、小型旅客機でウラル山脈を越え、チェリャビンスク市へ向かった。モスクワから東へ約千五百キロ。訪れた市郊外のマヤーク核施設周辺は、放射性廃液の川や湖への投棄などにより、半世紀余にわたり深刻な放射能汚染が続いていた。何も知らされずに汚染地域に住み続け、健康を侵された住民たち。「死の川」の流域は、人影さえまばらだった。

(2004年12月9日朝刊掲載)

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