×

連載・特集

広島世界平和ミッション ロシア編 冷戦の航跡 <10> 元艦隊機関紙記者

 ロシア滞在最後の日、平和ミッション第四陣メンバーはモスクワ市内で、元太平洋艦隊機関紙記者のグレゴリオ・パシコさん(42)に会った。一九九三年、太平洋艦隊が原子力潜水艦から出た放射性廃棄物を日本海に投棄。その光景をビデオに収めて日本などに紹介し、後に「スパイ容疑」でロシア保安局に投獄された人物である。約二年前に自由の身になり、今も極東の原潜について取材を続ける彼は、退役原潜などの保管状態の危険性を強調。日本の協力を得ながら「一刻も早い対策を」と訴えた。

(2004年12月15日朝刊掲載)

年別アーカイブ