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「広島・長崎訪問を」 国連会合で首相呼び掛け

 安倍晋三首相は26日、国連本部で開かれた核軍縮に関するハイレベル会合で、出席した各国の指導者に被爆地・広島と長崎への訪問を呼び掛けた。核兵器使用に対する理解を深めてもらい、「核なき世界」を目指す日本への支持拡大を狙う。 (ニューヨーク発 山本慶一朗)

 国連総会で「核軍縮」に限定したハイレベル会合を開くのは今回が初めて。安倍首相は開会式の演説で「核兵器が使用された場合の人道的結末は想像を絶する」と強調。「被爆の惨禍を直接肌で感じてほしい」と訴えた。

 またオバマ米大統領が6月、米国とロシアの間で合意している配備済み戦略核弾頭の数をさらに削減する方針を打ち出したことを歓迎した上で「全ての核兵器保有国による多国間交渉へ発展することを期待したい」と話した。安倍首相はまた、兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約などをめぐり停滞が続いているジュネーブ軍縮会議の進展や、包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効も主張した。

(2013年9月27日朝刊掲載)

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