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広島世界平和ミッション ウクライナ編 未来への模索 <6> 良心の呵責(かしゃく)

 平和ミッション第四陣一行は、チェルノブイリ原発事故の被災者と交流した翌日、キエフから車で約三百キロ南下し、ペルボマイスク市の核ミサイル基地跡=写真=を訪ねた。旧ソ連時代の第四三戦略ロケット軍ペルボマイスク分隊の拠点施設だ。司令部を中心に半径十数キロのエリアに合計九十基のミサイルが配備されていた。が、独立後のウクライナは核兵器体系の全廃を決め、ミサイル基地も破壊した。その「遺物」を目の当たりにしたメンバー四人は、あらためて冷戦時代の恐怖と不毛さをかみしめた。

(2005年1月17日朝刊掲載)

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