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連載・特集

広島世界平和ミッション ボスニア・ヘルツェゴビナ編 紛争を超えて <3> キックオフ

 平和ミッション第四陣メンバーはサラエボに到着後、紛争の悲惨な実態に連日触れた。「民族の融和は本当に可能だろうか…」。そんな疑念を抱きながら、サラエボ近郊の少年サッカーチームを訪ねた。対立したムスリム、セルビア両民族の子どもたちが、一つのチームで一つのボールを追いかける。その姿に触発されたメンバー四人全員が、練習の輪に飛び込んだ。練習後はコーチが送迎車で両民族の居住地域を巡る。車から降りた子どもたちは、何度もメンバーに手を振っていた。

(2005年2月9日朝刊掲載)

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