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中央公園 碑や像再配置 サッカー場建設計画巡り広島市 移転先月内確定 一部撤去

 広島市中区の中央公園広場へのサッカースタジアム建設計画で、市は広場内にあった20カ所の記念碑などの移設や撤去の方針を固めた。このうち10カ所は広場内の別の場所に移し、7カ所は据え置く。残る3カ所のうち1カ所は広場の外に移し、2カ所は撤去する。寄贈者や関係者に意向を確認し、今月中には移転先などを確定させる。(新山創)

 20カ所にある碑や像は1961~2008年に建立された。このうち被爆作家の大田洋子(1903~63年)の文学碑や県出身の首相加藤友三郎(1861~1923年)の銅像など10カ所にある碑や像は広場内の別の場所に移す。スタジアム本体や隣接する広場エリアの通路に重なったためという。

 広場北東の「広高の森」にある広島高等学校(現広島大)同窓会が寄贈した記念碑、同校教員の句碑・歌碑など7カ所の7基は現在地に残す。

 残る3カ所のうち、中国庭園「渝華園(ゆかえん)」(1700平方メートル)は、南東に約400メートル離れた市立中央図書館の北側に移設する。広島双葉ライオンズクラブが寄贈した「風と花」像と服部セイコーが寄せた時計塔はそれぞれ了解を得て撤去する。

 移設する碑や像は現在、佐伯区のごみ焼却施設跡地に保管している。市スタジアム建設部は「それぞれに寄贈者の思いが込められているため、スタジアムを訪れる人が親しめる位置に移したい。マップなどで紹介する方法を検討したい」としている。

(2022年1月23日朝刊掲載)

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