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広島世界平和ミッション 日露 平和観に落差 第四陣参加の留学生 三次で講演

 広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)第四陣のメンバーとして昨年秋、母国のロシアなど三カ国を訪問した広島大大学院生のアンナ・シピローワさん(28)が十九日、三次市上志和地町の専正寺で講演した。

 シピローワさんは「日本人が考える平和は、核兵器がないこと。ロシアでは核兵器を持っていることで、安心して生きられるという考えを主な人たちは持っている」と、今回のミッションで痛感した両国の人々の認識の違いを報告した。

 核兵器開発をしていたチェリャビンスクやウクライナのチェルノブイリ原発視察では「核に関する政府の情報管理が厳しいと感じた。汚染情報がニュース中で流されているが、チェックできないので正しいかどうか分からない」と述べた。

 講演会は専正寺の仏教婦人会が開き、約六十人が参加した。同会の高橋香代子会長は「小学四年生の時、ここから原爆の黒煙を見た。被爆六十年に当たり大変参考になる講演だった」と話していた。

(2005年2月20日朝刊掲載)

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