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広島世界平和ミッション 被爆者・学生ら4人 第六陣来月1日出発 核大国 米を訪問

 広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)の第六陣メンバー四人が、二十日決まった。四月一日から約四十日間、核超大国の米国を訪ね、ヒロシマの体験に根差しながら戦争防止や核廃絶への道を探る。

 メンバーは元中学校長で被爆者の松島圭次郎さん(76)=広島市佐伯区▽米国イリノイ州出身で広島YMCA職員のスティーブ・コラックさん(49)=同区▽広島市安佐北区出身で米国ダートマス大経営大学院に留学中の木村峰志さん(34)=米バーモント州▽同市東区出身で津田塾大二年の前岡愛さん(20)=東京都国分寺市。

 一行はカリフォルニア州サンフランシスコを起点に活動を始め、テキサス州などを経て、首都ワシントンに到着。五月二日から核拡散防止条約(NPT)再検討会議が開かれる国連本部のあるニューヨークを目指す。

 原爆開発の拠点となったニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所では、新たに進められている新型核兵器の開発問題などについて話し合うほか、他の核兵器関連施設も訪問。ブッシュ大統領の出身地のテキサスでは、政権を支える支持者らとも会い平和や核問題について意見を交わす。

 また、各地で高校や大学などを訪ね、「平和授業」を通じて米国の若い世代に被爆の実態や核廃絶への願いを伝える。

 松島さんは「悲劇が二度と繰り返されないために今何が必要か、未来志向で対話を重ねたい」と話している。

 四人は、六十一人の応募者の中から選ばれた。

(2005年3月21日朝刊掲載)

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