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条件整っていない認識 米給油機移転で岩国市長

 日米両政府が2014年度中に米海兵隊岩国基地(岩国市)に米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の空中給油機KC130を移転させる方向で調整していることについて、山口県岩国市の福田良彦市長は1日、「普天間の見通しは立っていないと受け止めている」などと述べ、移転受け入れの条件は整っていないとの認識を示した。

 岩国市と県は、岩国基地への空中給油機移転について、米軍厚木基地(神奈川県)からの空母艦載機移転などと併せて、普天間飛行場移設など沖縄問題の解決が前提としてきた。

 福田市長はこの日の会見でさらに「(見通しが立たない段階で移転話が出ても)スタンスが変わるものではない」とも述べた。

 県岩国基地対策室の磯村昭二室次長もこの日の県議会総務企画委員会で「(沖縄問題解決に先行した移転は)認めないとの考え方は変わらない」と強調。福田市長と同様の認識を示した上で、3日に開かれる日米両政府の外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)の合意内容について国から説明を受けた後で、岩国市と対応を協議する考えを示した。

 一方、中国四国防衛局は、17年ごろとされる厚木基地から岩国基地への艦載機59機の移転受け入れ工事と並行して、KC130の施設整備も進めている。14年に格納庫と駐機場、15年に洗機場が完成予定という。(大村隆、村田拓也)

(2013年10月2日朝刊掲載)

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