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「黒い雨」健康相談開始 広島市

 広島市は1日、原爆の「黒い雨」を国の援護対象区域外で浴びた人たちを対象に、無料の健康相談を始めた。市役所3階の原爆被害対策部援護課で保健師を含む専任職員2人が対応する。初日は28件の予約を受け付けた。

 周辺の廿日市、安芸高田の2市と、府中、海田、坂、安芸太田、北広島の5町でも1日、保健師による相談の受け付けが始まった。県と広島市、周辺2市5町は援護対象区域を現状の約6倍に広げるよう国へ求めており、相談事業は県と広島市が国の委託を受けた。

 県と広島市は、より専門的な対応が必要と保健師が判断した人のために、放射線医療の専門医たちによる相談会も月1回程度開く。

 併せて、対象となる人が多い広島市内では来年2月までに計7回、保健師や専門医による巡回相談会も実施する。周辺2市5町からも参加できる。

 県と広島市は専門医の相談を受ける人には、事前にがん検診や特定健診を受けて結果を持参するよう勧める。このがん検診や特定健診は、国が自己負担分を全額助成する。(田中美千子)

(2013年10月2日朝刊掲載)

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