広島市6588億円 2年ぶり減 サカスタ建設77億円 22年度予算案
22年2月1日
広島市は31日、2022年度の当初予算案を発表した。一般会計は6588億8100万円で21年度と比べて3・6%減。市債(借金)の一括返済額の減少などで公債費がほぼ半減した影響もあり、2年ぶりのマイナス編成となった。都心の大型事業を継続し、平和文化の振興やコミュニティー再生に力を入れる。
都心のまちづくりは継続事業が中心。1日着工のサッカースタジアム建設に77億4800万円、旧市民球場跡地でのイベント広場整備に7億3800万円を計上し、JR広島駅南口広場の基礎工事などに57億7400万円を充てる。新規事業では、中央図書館を広島駅前の商業施設に移転する設計費などを盛り込んだ。
平和行政の重点は、平和首長会議(会長・松井一実市長)が掲げる「平和文化の振興」。核兵器保有国などに政策転換を迫る推進力として、文化イベントを通じて市民の平和への思いを育む。11月の平和文化月間でイベントを集中開催し、冊子を作り理念をPRする。
少子高齢化が進むコミュニティーの再生に向けては、地域課題の解決に取り組む社会福祉協議会や連合町内会を支援。専門家を派遣するなどして連携を後押しする。松井市長は記者会見で「ハードの方向性は見えてきた。住民主体でコミュニティーを活性化させるソフト面に本格的に取る組む予算」と強調した。
一般会計の歳出は人件費や公債費などの義務的経費が3288億300万円と、ほぼ半分を占める。普通建設事業費は875億5千万円で、構成比は21年度と比べてほぼ横ばいだった。
歳入では最多の市税収入が2412億900万円で4・8%増。新型コロナウイルス禍の21年度でも市税収入が伸びた実績を踏まえ、22年度も増加を見込む。
貯金に当たる財政調整基金は19億9700万円を取り崩し、22年度末の残高は98億2300万円となる見通し。借金である市債の残高は1兆1985億5300万円で過去最高を更新する見込みだ。一般、特別、企業の全会計の合計は1兆2214億1400万円で3・7%減。市は当初予算案を7日開会予定の市議会定例会に提案する。(久保田剛)
(2022年2月1日朝刊掲載)
都心のまちづくりは継続事業が中心。1日着工のサッカースタジアム建設に77億4800万円、旧市民球場跡地でのイベント広場整備に7億3800万円を計上し、JR広島駅南口広場の基礎工事などに57億7400万円を充てる。新規事業では、中央図書館を広島駅前の商業施設に移転する設計費などを盛り込んだ。
平和行政の重点は、平和首長会議(会長・松井一実市長)が掲げる「平和文化の振興」。核兵器保有国などに政策転換を迫る推進力として、文化イベントを通じて市民の平和への思いを育む。11月の平和文化月間でイベントを集中開催し、冊子を作り理念をPRする。
少子高齢化が進むコミュニティーの再生に向けては、地域課題の解決に取り組む社会福祉協議会や連合町内会を支援。専門家を派遣するなどして連携を後押しする。松井市長は記者会見で「ハードの方向性は見えてきた。住民主体でコミュニティーを活性化させるソフト面に本格的に取る組む予算」と強調した。
一般会計の歳出は人件費や公債費などの義務的経費が3288億300万円と、ほぼ半分を占める。普通建設事業費は875億5千万円で、構成比は21年度と比べてほぼ横ばいだった。
歳入では最多の市税収入が2412億900万円で4・8%増。新型コロナウイルス禍の21年度でも市税収入が伸びた実績を踏まえ、22年度も増加を見込む。
貯金に当たる財政調整基金は19億9700万円を取り崩し、22年度末の残高は98億2300万円となる見通し。借金である市債の残高は1兆1985億5300万円で過去最高を更新する見込みだ。一般、特別、企業の全会計の合計は1兆2214億1400万円で3・7%減。市は当初予算案を7日開会予定の市議会定例会に提案する。(久保田剛)
(2022年2月1日朝刊掲載)