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広島世界平和ミッション 第六陣 米へ出発 核大国 惨禍伝える

 広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)の第六陣一行が一日、JR広島駅を出発、関西国際空港を経て米国へ向かった。約四十日間かけて核超大国を西から東へ横断。各地で市民らと交流し、原爆被害の実態とともに、平和と核廃絶へのヒロシマの願いを伝える。

 出発したのは、被爆者の松島圭次郎さん(76)=広島市佐伯区▽米国イリノイ州出身で広島YMCA職員のスティーブ・コラックさん(49)=同市佐伯区▽津田塾大三年の前岡愛さん(20)=同市東区出身=のメンバー三人と同行の中国新聞記者とカメラマン。もう一人のメンバー、米ダートマス大経営大学院生の木村峰志さん(34)=同市安佐北区出身=とは、最初の訪問地カリフォルニア州サンフランシスコ市で合流する。

 一行は最初に同市の南に位置するモントレー国際大不拡散研究所を訪問。同研究所が高校などで取り組む国連提唱の核不拡散教育の授業に加わる。このほか、サンフランシスコ東部にある新型核兵器開発の拠点施設の一つであるローレンス・リバモア国立研究所を視察。周辺住民らとも意見を交わす。

 家族ら約二十人を前に「六十年前の被爆の惨禍を多くの米国人に伝え、二度と核兵器が使われることのないよう、過去をかがみとして和解と協力を呼び掛けてきたい」と抱負を述べた。五月九日に帰国の予定。

(2005年4月2日朝刊掲載)

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