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先行移転「認めぬ」 岩国市長、防衛局長に伝達 2プラス2の合意文書

 中国四国防衛局の藤井高文局長は3日、岩国市の福田良彦市長と山口県の藤部秀則副知事をそれぞれ訪ね、2プラス2の合意文書について説明した。米海兵隊岩国基地への空中給油機KC130の移転協議を加速させる方針などについて伝えた。

 藤井局長が岩国市役所と県庁を訪ね、福田市長、藤部副知事と冒頭部分を除いて非公開で会談。終了後、記者団に内容を説明した。

 それによると、福田市長は給油機移転について「米軍普天間飛行場の移設見通しが立たない中では認められない」との立場をあらためて強調。藤部副知事も先行移転を認めない県の基本方針に変わりがないことを伝えたという。

 また、福田市長は海上自衛隊部隊の岩国残留を「大変うれしく思っている」と歓迎。藤部副知事は残留を歓迎しつつ「騒音が今後、どうなるのか。データが必要だ」として防衛省が2006年にまとめた岩国基地周辺の騒音予測図の見直しを求める考えを示した。

 藤井局長は記者の取材に対し、普天間からの空中給油機の移転時期が明記されなかった点を「配備に必要な施設整備や運用計画について協議中のため」と説明。06年に同局が示した「普天間の代替施設が完成し、航空機移転のめどが立った時」とする移転時期については言及を避けた。(大村隆、村田拓也、堀晋也)

(2013年10月4日朝刊掲載)

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