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忘れない ヒロシマの悲劇 被爆体験継承 修道大で講演 中区の細川さん

 広島市中区の被爆者、細川浩史さん(85)が3日、安佐南区の広島修道大で、学生約80人を前に講演した。市の被爆体験伝承者研修で知り合った同大非常勤講師の山本恵由美さん(51)に招かれた。

 細川さんは17歳の時、爆心地から約1・3キロの広島逓信局(現中区)内で勤務中に被爆した。

 「思い出すと今も胸が苦しい」と振り返るのは、水を求めてもがき苦しむ被爆者の姿。4歳下の妹も原爆で亡くした。「音楽の道を目指していた妹の命も、夢も奪い去った。核兵器はこの世にあってはならない」と力を込めた。

 山本さんは被爆体験の伝承者になろうと、昨年から細川さんに付いて研修を受けている。「被爆体験を直接聴ける機会は減っている。若い人にも使命感を持ってほしい」と講演を依頼した。人文学部1年川本美善恵さん(19)は「私たち若い世代が平和の尊さを国内外に伝えたい」と話した。(新山京子)

(2013年10月4日朝刊掲載)

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