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連載・特集

広島世界平和ミッション 米国編 第1部 アフター9・11 <2> テロ抑止

 平和ミッション第六陣一行は、常に空港へ早めに着くように心掛けた。身体検査を受ける乗客の列に三十分余りは並ぶ覚悟が必要だったからだ。特に外国人には厳しい。靴を脱ぎ、ベルトをはずし金属探知機を通る。かばんの中も執(しつ)拗(よう)に調べられる。異様な警戒ぶりにテロへのおびえを感じた。厳戒態勢の首都ワシントンで会ったローレンス・シャイマン博士(71)。長年政府で政策づくりに携わった彼は「テロへの抑止力を増す狙いがある」と、使える核兵器の開発を位置づける。

(2005年5月31日朝刊掲載)

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