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連載・特集

広島世界平和ミッション 米国編 第1部 アフター9・11 <4> 遺族会

 米中枢同時テロの遺族会「ピースフル・トゥモローズ」の事務所は、ニューヨークのビル崩壊現場から車で約十分。二階建ての民家に、平和や人権問題にかかわる市民団体と同居する。平和ミッション第六陣メンバーは、9・11で家族を失った遺族ら四人と机を囲んだ。共同代表の一人コリーン・ケリーさん(42)は「家族の死を戦争や核兵器開発の口実に利用している」と米政府を批判。遺族でありながら、復讐(ふくしゅう)心を捨て和解の道を探る実践は、ひときわ強いメッセージを放っていた。

(2005年6月2日朝刊掲載)

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