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薄寒桜 日米友好の花咲く 周防大島の広場

 早咲きの薄寒桜(うすかんざくら)が、周防大島町外入の広場「花の咲く夕日の里」で薄ピンクの花を咲かせ、見頃を迎えている。約110年前に日米友好の象徴として米国へ贈るため栽培された桜の「子孫」で、今月末まで楽しめるという。

 広場の7本は高さ5、6メートル。今月に入って咲き始め、現在は八、九分咲いている。花の蜜を求め、せわしく飛び回るメジロの姿も楽しめる。

 米国に1912年に贈られたゆかりの桜の枝を、静岡県の施設から島民が約20年前に持ち帰った。2015年に住民グループ「花の咲く夕日の里づくりの会」が苗木を譲り受け、ミカンの段々畑だった耕作放棄地を整備した広場に植樹した。同会の木村庄吉会長(78)は「今年も誰よりも早く春を運んできてくれた。瀬戸内海の多島美と一緒に楽しんでほしい」と話している。(川井直哉)

(2022年2月10日朝刊掲載)

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