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連載・特集

広島世界平和ミッション 米国編 第2部 反核の輪 <2> 厚い壁

 一カ月半に及ぶ交渉が実り、平和ミッション第六陣一行は、カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立研究所への入所が認められた。原爆が造られたニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所と並ぶ核兵器開発の拠点。メンバーは「米国の核政策の一端が見られる」と訪れた。が、研究所内を三時間にわたって案内した職員は、一度も「核兵器」という言葉を口にせず、中核施設を巧みに避けた。表向きの歓迎ムードとは裏腹な態度に「厚い壁」を実感した。

(2005年6月9日朝刊掲載)

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