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被爆樹 呉高専に根付け 学生ら 平和願い苗木を植樹

 戦争や平和について考えるきっかけになればと、呉市の呉高専は、広島の被爆樹木の苗木を校内に植えた。爆心地から約910メートルの広島城内で被爆したクロガネモチから種を採って育てた苗木で、広島市中区の市民団体「グリーン・レガシー・ヒロシマ・イニシアティブ」から譲り受けた。

 同団体で活動していた教員の呼びかけで実現した。16日にあった植樹には、事前に被爆樹木について学んだ環境都市工学科2年生たち約40人が参加。樹木医の堀口力さん(76)から「被爆地の緑は奇跡的に残った被爆樹木から始まった」と話を聞き、高さ約1・5メートルの苗木の根元に丁寧に土を掛けていった。

 渡辺花梨(かりん)さん(17)は「自然や平和の尊さをあらためて感じた」、村上帆乃(ほの)さん(17)は「成長を見守り、後輩にも思いを引き継いでいく」と話した。(仁科裕成)

(2022年2月19日朝刊掲載)

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