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旧制広島高 同窓会に幕 あす創立90年大会 高齢化進む

 広島大の前身の一つである旧制広島高等学校(広高)の同窓生たちが12日、創立90年を祝い最後の同窓会を広島市内で開く。会員の高齢化が進んだため、同窓会組織は本年度末で解散する。

 広高は1923(大正12)年、現在は広島大付属中・高校(南区翠)がある場所で開校した。49年、広島文理科大などと統合する形で新制広島大が発足。広高は50年に廃止された。卒業生には、建築家の故丹下健三氏や作家阿川弘之氏たちがいる。

 同窓会員は537人いるが、最年少でも81歳。12日は、南区のホテルで創立90年記念大会として同窓会を開き、卒業生や遺族たち約150人が出席する。祝賀会で「薫風寮」寮歌を合唱する。

 同窓会長の尾形幸雄さん(83)=佐伯区=によると、大会は5年置きに開いてきた。2008年の大会を最後にするはずだったが、開催を望む同窓生の声が相次いで届き、今回の開催に踏み切った。

 同窓会は本年度末に活動を終える予定。尾形会長は「今回を機に旧交を温め直し、関東や関西の地域ごとの活動、クラス会などは可能な限り続けてほしい」と願う。

 旧制高校の同窓会は、一高(東京大)が今年3月、三高(京都大)も5月に解散している。(馬場洋太)

(2013年10月11日朝刊掲載)

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