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岩国基地に仮設高架橋 中国四国防衛局 整備前倒し 周辺の渋滞ほぼ解消

 中国四国防衛局は10日、山口県岩国市の米海兵隊岩国基地に設けた工事車両専用の仮設高架橋を報道陣に公開した。工事車両が道路に並んで問題となっていた基地周辺の渋滞解消策の一環で、周辺の渋滞はこの日までにほぼ解消された。

 高架橋は基地内の家族住宅や独身宿舎の建設が進むコミュニティー地区への工事車両専用。長さ約180メートル、幅約6メートルあり、橋を建材などを積んだ車両がチェックなしで往復できる。地区を高架橋とともに「EX(排他的)ゾーン」としフェンスで囲み、他の基地内と区別することでチェックを簡素化した。

 防衛局によると、11月の完成予定だったが前倒しし、すでに1日から運用している。使用は2017年までを見込んでいる。

 基地と防衛局は、周辺の道路の渋滞がひどいため、9月16日には基地内に工事車両400台分の待機場も新設した。資材チェックも待機場で受けるように変更し、今回の高架橋とあわせて渋滞はひとまず解消された。

 基地のライル・ギルバート報道部長は、報道陣に「(二つの対策は)渋滞解消に大きな効果があった。今後も地元への負担軽減のため、できる限りのことをする」と強調した。

 基地では、17年ごろまでとされる米軍厚木基地(神奈川県)からの空母艦載機移転に向け、格納庫や駐機場の新設が進む。あわせて基地内の学校や宿舎の移転工事なども進行し、工事車両の渋滞が基地周辺で問題化していた。(大村隆)

(2013年10月11日朝刊掲載)

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