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米駐日大使 26日広島訪問で計画 同行の岸田首相 高校生大使と面会

 米国のエマニュエル駐日大使が予定する26日の被爆地広島訪問に合わせ、同行する岸田文雄首相(広島1区)は、国内外に核兵器廃絶を訴える高校生平和大使たちと面会する方向であることが22日、分かった。ライフワークとする「核なき世界」実現に向け、核兵器廃絶を訴える若者の声を聞く。新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえて近く、最終判断する。

 首相は、エマニュエル氏に広島市中区の平和記念公園を案内。原爆資料館の見学や原爆慰霊碑への献花を予定している。政府関係者によると、岸田内閣で核軍縮・不拡散問題などを担う寺田稔首相補佐官(広島5区)とともに、高校生平和大使数人と意見を交わす計画が浮上しているという。

 高校生平和大使は1998年にインドとパキスタンが核実験をしたことを受けて長崎の市民団体が国連機関への派遣を始めた。2018年にノーベル平和賞候補となり、21年度は19都道府県の男女35人が務めている。岸田首相は外相時代の13年、高校生平和大使に外務省のユース非核特使を委嘱する制度をつくった。

 政府はことし1月に米国と発表した核拡散防止条約(NPT)再検討会議への共同声明で、国内外の政治家や若者に広島、長崎の両被爆地を訪れるよう呼び掛けている。 (樋口浩二)

(2022年2月23日朝刊掲載)

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