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ビキニデー前に核廃絶訴え 東区で県原水協が集会

 静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が中部太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁での米国の水爆実験で被曝(ひばく)して68年となる3月1日の「ビキニデー」を前に、県原水協は26日、広島市東区の広島ロードビルで核兵器廃絶を訴える集会を開いた。

 米国の核政策に詳しい奈良大の高橋博子教授がオンラインで講演した。米軍が原爆投下から早い時期に広島と長崎で「黒い雨」などの放射性降下物を調査しながら、関連資料を軍事機密と扱って公開してこなかった歴史を説明。「核兵器への批判的な検証がされないままになっている」とし、黒い雨などの被害実態により迫るために資料開示を求める重要性を指摘した。

 続いて、参加者が核兵器廃絶を訴えるアピール文を発表。ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領が演説で核兵器使用の可能性を示唆したことに「人類と世界に対し真っ向から挑戦するものだ」と抗議する内容も盛り込み、在日ロシア大使館にファクスで送った。集会は会場とオンラインで計約70人が参加した。(水川恭輔)

(2022年2月27日朝刊掲載)

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