ニュース

　被爆地の広島、長崎市の市民有志が２６日、ロシアのウクライナ侵攻や、核兵器の使用を示唆したプーチン大統領の発言を非難する抗議活動を両市でした。

　広島市中区の原爆ドーム前に約６０人、長崎市の爆心地公園に約５０人が集まった。長崎に原爆が投下された午前１１時２分、参加者は「長崎を最後の被爆地に」との願いを込めて一斉に、英語やロシア語で「戦争をやめろ」「ノーモア・ヒロシマ　ノーモア・ナガサキ」などと記したプラカードを掲げた。

　広島市で参加した保育士の関田恭子さん（４１）＝西区＝は「ニュースで命が簡単に奪われていく現状を見て居ても立ってもいられなかった。子どもが戦争に巻き込まれるのは耐え難い」と目を潤ませた。

　呼び掛け人の一人、カフェ店主の安彦恵里香さん（４３）＝中区＝は「核兵器が脅しの手段に使われ悲しい。被爆地は揺らぐことなく非暴力の理想を発信し続けたい」と力を込めた。（城戸良彰）

（２０２２年２月２７日朝刊掲載）