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「核軍縮・不拡散に意義」 核兵器不使用声明に賛同 岸田外相

 岸田文雄外相(広島1区)は15日の記者会見で、核兵器の非人道性と不使用を訴える共同声明に日本政府が初めて賛同の署名をすることを「核軍縮・不拡散をリードしていく上で意義がある」と述べた。核兵器のない世界の実現に向けて指導力を発揮する決意をあらためて強調した。

 岸田氏は来年4月に広島市である「軍縮・不拡散イニシアチブ」(NPDI)外相会合を挙げ、「外交日程をにらみ、核軍縮・不拡散の議論をリードする」と意欲を示した。

 一方で、北朝鮮の核・ミサイル開発などを念頭に「厳しい安全保障環境にあるとの認識に立ち、現実的かつ具体的に進める」とも述べ、米国の核政策に頼る姿勢に変わりないとの考えも示した。

 日本政府は今回初めて賛同するに当たり、「声明に拘束力はない」と位置付けたとされる。岸田氏は具体的な賛同理由について「声明が正式に公表されるまで控えたい」と述べるにとどまった。声明は、米ニューヨークで開会中の国連総会第1委員会(軍縮)で17日(現地時間)にも公表される。(藤村潤平)

(2013年10月16日朝刊掲載)

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