×

ニュース

露に抗議 決議案を可決 広島市議会 平和的解決求める

 広島市議会は1日、本会議を開き、ロシアのウクライナへの軍事侵攻に抗議する決議案を全会一致で可決した。ロシアに即時の攻撃停止と撤退、関係国へ平和的解決に向けた外交努力を求める内容。核兵器の使用を示唆するプーチン大統領には厳重に抗議した。

 本会議冒頭に侵攻による犠牲者に黙とうした。決議文では、ロシアによる侵攻を「武力の行使を禁ずる国連憲章の重大な違反で容認できない」と指摘。「ロシアは世界で最も強力な核保有国の一つ」などとするプーチン大統領の発言については、「被爆者の『こんな思いを他の誰にもさせてはらない』との思いから、核兵器廃絶を願うヒロシマの心を踏みにじるもの」として強い憤りを示した。

 決議案は同日、全8会派が共同で提案した。この日は、連携する長崎市議会も「地球上に第三の戦争被爆地を生むことはあってはならない」とする同様の趣旨の決議案を可決した。それぞれ、在日ロシア大使館に郵送する。

 広島県議会もロシアのウクライナ侵攻を非難する決議案をまとめ、近く本会議で議決する方向で調整している。(新山創、河野揚)

(2022年3月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ